香水やシャンプーの香りで誰かを思い出したり、 金木犀の匂いで金木犀が植えてある特定の場所を思い出したりしたことはありませんか? ある香りを嗅いで気持ちが落ち着いたりしたりなんてことも。
「五感の中で匂いを感じる嗅覚は、 “特に”長く記憶に残る」と言われています。 視覚、味覚、聴覚、触覚といった感覚は、 脳の視床という部分を一旦通って 大脳辺縁系(大脳辺縁系は「食欲」や「記憶」「感情」など本能的な機能を司る部位です。)に認識されますが、 嗅覚はダイレクトに大脳辺縁系に到達し、「情動」(怒りや悲しみなど一時的で急激な感情の動き)に伝わるといわれています。 それらが影響し、匂いの記憶だけは何年も、時には何十年も記憶の引き出し残るといわれています。 それほど香り・匂いを司る嗅覚は、記憶と深いつながりを持っているのです。 香り・匂いを味方につければ、「居心地の良い空間」「清潔感がある」「安心感がある」というプラスのイメージの印象づけを 自分にも、他の人にも本能レベルでできるのです。
また、香り・匂いには癒しの効果があります。 さきほど嗅覚が大脳辺縁系にダイレクトに伝わることはお伝えいたしましたが、加えて 大脳辺縁系の周辺には自律神経の中枢「視床下部」やホルモン分泌にかかわる「下垂体」があるため、 大脳辺縁系に刺激が伝わると考えるよりも早く心と体が反応します。 香りをかいで一瞬で昔の感情が甦って胸が高鳴ったり、 憂鬱な気分がスーッと爽快になったりするのは、そのためなのです。 アロマの心地よい香りを嗅ぐと、心が落ち着いてリラックスできるのも、このメカニズムによるものです。
muzocaの誕生は熊本地震により避難所生活を強いられている友人の話がきっかけでした。 当時の避難所は、簡易トイレや狭い場所で暮らすことによる他人の体臭などの多くの生活臭が立ち込め、 トイレにはスプレータイプの臭剤などがあるものの、化学薬品が苦手な人は、薬品の臭いだけで体調を崩す方が 数多くいるような状態でした。臭いの面からでも避難所を快適な環境にするため、脱臭剤を私たちは探しはじめました。 竹炭などいろんな天然素材の脱臭剤を試していく中で、考えさせられたのは安心安全であること・消臭力があること。 一見簡単なようですが、探すのには時間がかかり、やっとのことで商品化まで行き着くことができました。 この経験は消臭効果・化学薬品の有無・使う人の事情などさまざまな点から、「匂い・香り」というものを考え直すきっかけとなりました。
熊本地震から幾年も年月が経ちましたが、私たちはあの時の経験を忘れず、今も香り・匂いにまつわる商品開発を行っています。muzocaは毎日の生活の中で、常に隣り合わせの「香りの記憶」を心地よいものにし、 快適な空間のためにストレスになる臭いを排除し、癒やしの香り・空間を作るために、これからも商品を展開してゆきます。muzocaの商品を通して、muzocaをご存知の方もご存知でない方も、毎日の生活がより「安心」で「心地よく」なっていくことが私たちの喜びです。